Endogenous nitric oxide activation protects against cigarette smoking
induced
apoptosis in endothelial cells. FEBS Lett. 2005 Jan 31;579(3):733-40.)
Raveendranらは、煙草の煙が血管の細胞(血管内皮細胞)を傷つけ死滅させること、アルギニンはこれをほとんど防ぐことを示しました。
(古賀コメント)
喫煙は動脈硬化および動脈硬化性疾患(心筋梗塞、脳梗塞、壊疽など)を引き起こすことが証明されています。それではどうやって喫煙が動脈硬化を引き起こすのでしょうか。すでに喫煙者では非喫煙者に比べ血管での一酸化窒素(NO)の生成が少なくなっていることが報告されています(NOは血管でアルギニンから生成し、これが少ないと動脈硬化が促進されます。一方、アルギニンを摂取しNOを増やすと動脈硬化が抑制されたり改善します)(文献:Butler R, Morris AD, Struthers AD. Cigarette smoking in men and vascular responsiveness. Br J Clin Pharmacol.
2001 Aug;52(2):145-9.)
本文献によって、煙草の煙は血管の細胞(血管内皮細胞)を傷つけ死滅させること、これがアルギニンによって一酸化窒素(NO)を増やしておくとほとんど防げることを示しました。また、別の方法でNOの生成を阻害すると煙草による血管細胞の傷害はさらに強くなりました。これらのことから、煙草の煙は血管の細胞を傷つけ(死滅させ)て動脈硬化を促進すること、これをアルギニン(NO)が防ぐことが明らかになりました。すなわち、アルギニンを摂取することで喫煙者の動脈硬化や動脈硬化性疾患(心筋梗塞、脳梗塞、壊疽など)が防げることが示されました。
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