アルギニンはストレスに強い体にします!

(文献:West SG, Likos-Krick A, Brown P, Mariotti F. Oral L-arginine improves hemodynamic
 responses to stress and reduces plasma homocysteine in hypercholesterolemic men.
J Nutr. 2005 Feb;135(2):212-7.
 
Westらは、アルギニンがストレスによって引き起こされた血圧上昇と心悸亢進を抑える
ことを示した。また、アルギニンは、血管を傷つけ血栓ができるのを促進し動脈硬化や
心筋梗塞や突然死を引き起こす危険を大幅に高めるホモシステインを明らかに低下さ
せた。
高コレステロール血症の患者16人(中年男性)に3週間1日12gのアルギニンを摂取
させた。その後ストレス(公衆の面前での演説(擬似)および寒冷刺激)を与えたところ、
ストレスの種類に関係なく血圧と心拍数が上昇した。ところが、アルギニンを摂取させた
患者では明らかに血圧上昇と心悸亢進が抑えられた。また、血中のホモシステインの
量も明らかに低下した。
 
(古賀のコメント)
ストレスはストレスの種類に関係なく血圧を上昇させ、心拍数を増やします。これが定常
化しますとストレス性の高血圧や心悸亢進状態が続くことになります。高齢者の高血圧
の主な原因は動脈硬化ですが、若年者や中年者の高血圧の原因としてストレスの存在
が大きいと考えられます(私も40代の半ば頃、ストレスの多い職務についたとたん高血
圧になりました)。アルギニンはこのストレス性の高血圧と心悸亢進を抑制することが明
らかにされました。そのため、若年や中高年の高血圧にアルギニンが良いと考えられま
す(私の高血圧もアルギニンで正常化しました)。もちろん動脈硬化も強力に改善します
ので高齢者の高血圧にもアルギニンはお勧めです。
アルギニンは、血管が傷つくのを防ぎ、血栓ができるのを防ぎ、直接動脈硬化や狭心症、
心筋梗塞、脳梗塞を防ぎますが、本文献から、動脈硬化や心筋梗塞や突然死を引き起
こす大きな危険因子であるホモシステインの血中濃度も低下させることが明らかにされ
ました。このことはアルギニンの抗動脈硬化作用は直接作用だけでなく危険因子も抑制
して間接的にも働くことが明らかにされたということを示しています。
 
(最近、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の大きな危険因子といわれているC-reactive
protein(CRP)もアルギニンの摂取量が多いほど少なくなることが示されました。
Wells BJ, Mainous AG 3rd, Everett CJ. Association between dietary arginine and C-reactive
protein. Nutrition. 2005 Feb;21(2):125-30.

アルギニンは、ストレスによる循環系の異常(血圧上昇や心悸亢進)を抑えるだけでなく、ストレスによる消化性潰瘍(胃潰瘍など)も抑えることが報告されていますアルギニンは消化性潰瘍を予防・改善します!」のページをご覧下さい)。


★このように、アルギニンはストレスに強い体を作ります!


●アルギニンを摂取する場合の注意点
  これについては『アルギニンの安全で効果的な飲み方』、および『アルギニンサプリメントの正しい選び方』をご覧ください。



アルギニンについてもっと詳しく知りたい方は『アルギニンで若返る!』をご覧ください。