アルギニンは糖尿病による足の潰瘍を
治します!


(文献:Arana V, Paz Y, Gonzalez A, Mendez V, Mendez JD. Healing of diabetic foot
ulcers in L-arginine-treated patients. Biomed Pharmacother. 2004 Dec;58(10):588-97.
 
Aranaらは、アルギニンが糖尿病による足の潰瘍をほとんど治すことを報告した。
アルギニンは、血糖をコントロールし、合併症を抑えることが動物や糖尿病
患者で明らかにされている。また、動物や人でアルギニンが血を固まりにくく
し、血液の流れを良くすることも示されている。そこで糖尿病患者でアルギニン
が足の潰瘍を改善するかどうかが調べられた。
糖尿病患者が3つのグループに分けられた。Aグループ(11人)は潰瘍の無い
患者で対照として用いられた(アルギニンは投与されない)。Bグループ(11人)
は足に潰瘍ができていたがアルギニンは投与されなかった。Cグループ(11人)
は足に潰瘍がある患者で、アルギニンが潰瘍を起こしている足の皮下に投与さ
れた。アルギニンを投与されたCグループの8人の潰瘍はほとんど治った。残り
の3人は住所の変更のために試験を終了することができなかったが途中経過で
は潰瘍の改善が見られた。これらの結果からアルギニンは糖尿病による潰瘍の
優れた治療法になることが明らかとなった。
 
(古賀のコメント)
アルギニンは適切に飲めば、糖尿病の血糖値をコントロールし、また、合併症の
原因である糖化そのものを抑えて合併症も抑えることが期待できる、現在使用で
きるほぼ唯一の成分です(アルギニン以外では、医薬品も含めこのような働きを
持つものは現在ほとんどありません)。
糖尿病による足の潰瘍は糖尿病によって神経症と動脈硬化と免疫低下が進んだ
結果表れてくるもので、神経症によって神経が麻痺し、けがをしても分からなくな
ります。また、免疫力が低下しけがをした部位が治りにくくなってきます。そして、
動脈硬化が進んで血液が流れにくくなり、また、糖尿病患者の血液は固まりやす
くなってさらに血液が流れにくくなり、末端が栄養不足や酸素不足になって潰瘍が
さらに治りにくくなり、これが進行して壊疽になってしまい、最後には足を切断しな
ければならなくなってしまいます。ところが足の潰瘍や壊疽に良く効く薬は残念な
がらありません。また、薬では副作用も心配です。
アルギニンは、動脈硬化を改善し、血液が固まりやすくなるのを防ぎ、免疫力を高
めますので潰瘍を改善する可能性があります。また、神経症も改善することが期待
できます。また、生体成分のため副作用の心配もありません。
この文献は、糖尿病による足の潰瘍をアルギニンがほぼ完治させたことを示して
います。アルギニンは皮下に投与されましたが、アルギニンは経口投与でも速や
かに吸収され注射と同じくらいに働くことが別の目的での試験から示されています
ので、アルギニンは飲んでも潰瘍に十分効果を示すことが期待できます。
 
(アルギニンの糖尿病、糖尿病合併症、動脈硬化に対する働きについてもっとお知
りになりたいかたはこちらをどうぞ→『アルギニンは糖尿病・糖尿病合併症を予
防・改善します!
』、『アルギニンは動脈硬化症・虚血性疾患(心筋梗塞・脳
梗塞・閉塞性動脈硬化症など)を予防・改善します!
』)


●アルギニンを摂取する場合の注意点
  これについては『アルギニンの安全で効果的な飲み方』、および『アルギニンサプリメントの正しい選び方』をご覧ください。



アルギニンについてもっと詳しく知りたい方は『アルギニンで若返る!』をご覧ください。