アルギニンは、免疫力を強力に高め、ウィルスおよび細菌による感染症を強力に防ぎます!
◎アルギニンは免疫を強化し、感染症を防ぐのに無くてはならない生体成分です!

◎アルギニンは感染症を強力に予防・改善します!

◎アルギニンは天然の生体成分(体に必要なアミノ酸)ですので副作用の心配はほとんどないと考えられます!


【目次】

1.アルギニンは感染症を予防・改善します!

2.アルギニンはヘルペスウィルスなどのウィルスの増殖を抑制します!

3.お知らせ(ホームペ−ジ責任者、参考図書)



【お問合せ先】
本ページおよびアルギニンに関するお問い合わせは本ページ責任者古賀までお願いします(Eメール:kogahrs555@nifty.com


上記以外のアルギニンの働きについてお知りになりたい方は
アルギニンで若返る!』をご覧ください。




  1.アルギニンは、免疫力を強力に高め、ウィルスや細菌による感染症を強力に防ぎます!

◆◇◆感染症の恐怖に打ち勝つアルギニン◆◇◆

  今、世界は感染症の恐怖に恐れおののいています。エボラ出血熱、西ナイル熱、炭疽病、O−157(腸管出血性大腸菌)感染症、インフルエンザ、エイズ、ウィルス性肝炎、MRSA感染症、SARS(重症急性呼吸器症候群)、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のように重症化し死亡率の高いものから、風邪、歯周病、性感染症(淋病、性器クラミジア感染症など)や女性に多い膀胱炎などのように死にはしないが不快感や苦しみを与え生活に支障をきたすものまでさまざまです。中でも性感染症(エイズを含む)は、主に性行為によって感染しますが、自覚症状が無いことが多いため放置されることが多く、フリーセックス、性行為の多様化(オーラルセックスなど)、新しい性風俗の出現などと共に今特に若者の間に爆発的に広まっています。また、性感染症は最近の若い夫婦に増えている不妊症の大きな原因ともなっています。
  しかし、これらの感染症の原因であるウィルスや菌に触れたとしても、皆が感染症に罹るわけではありません。それはどうしてでしょうか?その差は免疫力にあります。ウィルスや細菌の攻撃に対しては私たちの体は常に免疫力で対抗し、免疫力がしっかりしていれば通常はウィルスや細菌は撃退され感染症になることはありません。ところが、何らかの原因(加齢、ストレス、喫煙、運動不足、睡眠不足、バランスの悪い食事、大量のアルコールの摂取、過労、寒冷など)で免疫力が弱っているところでウィルスや細菌に接触しますと、弱っている免疫力ではこれらのウィルスや細菌を撃退することができず感染症に罹ることになります。そのため、感染症に罹るのを避けるためには自分の免疫力を常に高めておく必要があります。しかし、現代人の生活そのものが免疫力を
弱め方向にあり、感染症(やがん)にも罹りやすくなっています。

  では、免疫はどのようにしてウィルスや細菌による感染症を撃退するのでしょうか。免疫機構には、自然免疫と獲得免疫があり、これらの連携によって行われます。自然免疫とは、私たちの体が生まれながらにして持っている免疫の働きで、自分以外(非自己、異物)を大まかに認識して働く免疫反応であり、免疫機構の一次防御としての役割を果たしています。一方、獲得免疫とは、感染などによって生後新たに獲得される、より精密で強力な免疫反応です。獲得免疫は自然免疫に続いて起こりますが、自然免疫が作用の発現が速い(即時的)のに対し、作用の発現には数日を要します。この両者がお互いに協調・活性化し合うことで免疫反応は成り立っています。

  病原体侵入の際は、先ず自然免疫がその防御に働きますが、対処しきれないときは獲得免疫が誘導されます。自然免疫では、細菌(主に化膿菌)に対しては、食細胞(マクロファージ、好中球など)がそれを貪食し、排除に当たります。また、ウィルスに対しては、NK細胞が非特異的な認識により感染細胞を破壊し、ウィルスの排除を行います。一方、獲得免疫では、ある特定の異物に反応するリンパ球(T細胞、B細胞)だけが増殖し、これに対処します。細菌感染(主に化膿菌)においては、B細胞が産生する病原体に特異的な抗体(液性免疫)が中心となって病原体を排除します。抗体の働きとしては、細菌などの異物の表面に結合することで食細胞が効率的に異物を貪食できるようにする(オプソニン化)、細菌毒素(やウィルス)などの中和・不活化、補体の活性化などがあります。また、ウィルス感染では、Th1細胞(ヘルパーT細胞の一種)を中心に、細胞傷害性T細胞(CTL)などの免疫細胞によって行われる抗原特異的な免疫反応(細胞性免疫)によって処理されます。CTLは、ウィルス感染細胞に提示された抗原を特異的に認識し、感染細胞を破壊します。
  一方、一度認識した異物を記憶することで(免疫記憶)、次回以降の感染ではより強く、より早い応答を行うことが可能です。一般的にいわれる「免疫がつく」とは、この獲得免疫の特徴を指します。

(参考文献:医療情報科学研究所編、「病気が見える vol 6 免疫・膠原病・感染症 第2版」(メディックメディア、2018)など)


●アルギニンの免疫増強作用


  
アルギニンは、細菌やウィルスによる感染において、自然免疫と獲得免疫の両方を増強して感染症を防ぐことが期待できます。

  アルギニンは、マクロファージを活性化し、その食作用や殺細胞作用を増強します。アルギニンは、人において、刺激によるB細胞の反応性を有意に増強しました(文献1)。

  
アルギニンは、正常人において、循環血中のNK細胞数を32%増加しました。また、NK細胞活性を91%増強しました(文献1)。ウィルス感染初期においては、NK細胞が中心となって防御を行います。NK細胞は、ウィルスに感染した細胞を非自己と認識し破壊します。そのため、ウィルス感染を初期の段階で抑制するためにはNK細胞の働きが重要です。アルギニンはNK細胞の活性を高めてウィルス感染を早期に抑制することが期待できます。

  アルギニンは、T細胞の増殖や働きに必須の成分です。そのため、アルギニンの不足はT細胞の機能障害を引き起し、感染症やがんなどに対する抵抗性が低下します。アルギニン不足は、がん、手術後、外傷、感染症など多くの疾患などで見られ、これらの疾患などにおいてT細胞の増殖抑制や機能障害がみられます(文献2)。アルギニンはT細胞の増殖抑制や機能障害を改善し、感染症やがんに対する抵抗性を高めます。さらにアルギニンは、活性化されたT細胞の生存能力を高めます。また、アルギニンは、CTLの生存能力と細胞傷害性を増強します。アルギニンは、高い生存能力を有するセントラルメモリー様T細胞の生成を促進します(文献3)。

  アルギニンとn-3系必須脂肪酸およびリボ核酸の混合物は、人において、B細胞の量を増加させ、IgGとIgMの血中濃度を高めました。また、同混合物は、Tリンパ球とヘルパーT細胞の数を有意に増加させました(文献1)。

  これらのことから、アルギニンやその混合物は、細菌やウィルスによる感染において、自然免疫と獲得免疫の両方を増強して感染症を防ぐことが期待できます。


  アルギニンは、人において、IL-1αの血漿中濃度を有意に増加させました(IL-1は、マクロファージなどによって産生され、リンパ球や好中球などの免疫系細胞の活性化・増殖促進などに関与します)。アルギニンは、人において、IL-2の生成を促進しました(IL-2は、主にTh1細胞から産生され、T細胞・NK細胞の増殖・活性化、CTLへの分化誘導などに関与します)。アルギニンあるいはアルギニンとn-3系必須脂肪酸およびリボ核酸の混合物は、人などにおいて、IFNγの生成を有意に促進しました(IFNγは、代表的なTh1型サイトカインで細胞性免疫反応の要です。その働きは、マクロファージ・NK細胞の活性化、樹状細胞の抗原提示能の増強などに関与し、抗ウィルス活性を示します)。このように、アルギニンやその混合物は、免疫系に関与するサイトカインの産生促進によっても免疫系の増強を促進します(文献1)。

  一方、敗血症(大量の細菌やウィルスによる感染症などが原因)などの重度の感染症においては、免疫系の調節不全(T細胞サブセットのバランスの異常など)によって炎症性サイトカインの急激な増加(サイトカインストーム)が起こり、それによって炎症反応が急速に進行し、不可逆的な多臓器不全を生じさせます。アルギニンは、敗血症モデルにおいて、免疫系の調節不全を改善し、炎症性サイトカインの著増を抑制し(サイトカインストームの抑制)、抗炎症性サイトカインを増加させ、臓器障害を軽減しますので、敗血症における臓器障害に対し、標準治療(抗菌剤、抗ウィルス剤など)の補助療法として効果が期待できます(文献4)。コロナウィルスの場合にも、その重症化の原因は、大量のウィルスによる免疫系の調節不全とそれによる炎症性サイトカインの著増(サイトカインストーム)と考えられています文献5)。


  このように、アルギニンやその混合物は、自然免疫や獲得免疫の働きを高めました。すなわち、マクロファージの活性を高め、NK細胞の活性を増強し、T細胞の増殖や活性を高め、B細胞の量や活性を高め(IgGとIgMの血中濃度を高め)、CTLの生存能力と細胞傷害性を増強し、セントラルメモリー様T細胞の生成を促進します。また、IL-1α、IL-2、IFNγなどのサイトカインの生成を促進し免疫系を活性化します。そのため、アルギニンは細菌やウィルスによる感染症を防ぐことが期待できます。また、アルギニンは、敗血症などの重傷感染症において、免疫系の調節不全の改善、サイトカインストームの抑制、臓器障害の抑制などの作用を有しますので、細菌やウィルス感染症における重症化を抑制することが期待できます。

従って、アルギニンは、コロナウィルスに対しても、その免疫力増強作用による感染防御効果と、サイトカインストーム抑制作用による重症化抑制効果の両作用が期待できます。


【文献】
(1)O. Eremin, ed. L-Arginine: Biological aspects and clinical application. Chapman & Hall 1997: 27-77.(1).
(2)Arginine and Immunity. J. Nutr., 2007; 137: 1681S-1686S.
(3)L-Arginine Modulates T Cell Metabolism and Enhances Survival and Anti-tumor Activity. Cell., 2016; 167: 829-842.
(4)Intravenous Arginine Administration Benefits CD4 + T-Cell Homeostasis and Attenuates Liver Inflammation in Mice With Polymicrobial Sepsis. Nutrients., 2020; 12: E1047.
(5)新型コロナウィルス感染症(COVID-19)とサイトカインストームー炎症病態からみた治療法の選択.『医学の歩み』273巻8号(2020年5月23日発行)など。


●アルギニンの感染防御効果および創傷治癒効果のデータ(欧米の一流医学学術誌に掲載)

@細菌感染症に対するアルギニンの効果

・アルギニンの摂取によって、重症(致死性)の腹膜炎を起こしたラット(ネズミ)の生存率が高まりました。これはアルギニンの免疫力増強作用によるものでした(文献1)。

・アルギニンの摂取によって、重度の火傷になったモルモットの細菌感染率と死亡率が低下しました(文献2)。

・アルギニン(NO)はクラミジア慢性感染症を防ぎ、卵管水腫とそれによって引き起こされる不妊を防ぎました(マウス)(文献3)。
  性器クラミジア感染症は性行為によって感染しますが(現在患者数は数100万人と言われています)、自覚症状が無いことが多く放置されることが多いため慢性化しやすくなります。クラミジア感染症の慢性化によって女性では卵管水腫になり卵管がふさがれて不妊を引き起こし、男性では精路がふさがれて不妊症になります。アルギニンはクラミジア慢性感染症を防ぎます。

・消化器がんの手術をした患者(102人)にアルギニン(RNAとオメガ3脂肪酸と一緒に)を摂取させ、アルギニンを摂取しない患者(104人)と比較しました(二重盲検比較試験)。アルギニンを摂取したグループは明らかに感染症が減少し、入院期間も短縮されました(文献4)。

・外傷、手術、敗血症でICUに入院している患者(168人)にアルギニン(ヌクレオチド、魚油と一緒に)を摂取させ、アルギニンを摂取しない患者(158人)と比較しました(二重盲検比較試験)。アルギニンを摂取したグループでは明らかに感染症が減少し、入院期間も明らかに短縮されました(文献5)。

・アルギニンの摂取によって、火傷の患者の感染症が75%減少し、入院期間も短縮されました(文献6)。

Aウィルス感染症に対するアルギニンの効果

・気道感染症〔主にウィルス(ライノウィルス、インフルエンザウィルス、コロナウィルスなど)が原因、風邪ウィルスの10〜35%はコロナウィルスと言われています〕を繰り返す40人の子供(2〜13歳)を2グループ(各グループ20人)に分け、一方にアルギニン(5歳までアルギニン塩酸塩2g/日を、それ以上の年齢では4g/日を摂取)を、他方にプラセボ(アルギニンを含まない)を60日間摂取させ効果を比較しました。アルギニンを摂取したグループの15人が感染を起こしませんでした。また、感染した5人においても症状の出る頻度や強さはより軽微でした。一方、プラセボグループの感染なしは5人だけでした。このように、明らかにアルギニンは気道感染を防ぎました(p<0.01)。
  次に、リンパ球に対するアルギニンの効果を調べました。アルギニン群ではプラセボ群に比べ、CD3リンパ球(T細胞)が有意に増加していました。また、CD4リンパ球
血液中に流れている白血球の一種で、感染症から体を守る働き(免疫)の中心的役割をしている細胞。HIVはCD4リンパ球に感染して破壊し免疫を抑制しますは、プラセボ群に比べアルギニン群で有意に増加していました。
  このように、アルギニンは、免疫系を強化し気道感染症を防ぎました(文献8)。

・アルギニンは、ヘルペスウィルスの増殖を抑制し、動物モデルにおいてヘルペスウィルス感染症を抑制しました(文献(1)(2))。

・アルギニンはHIV感染(エイズ)に効果がある可能性が示されました(アルギニンはHIVの標的であるCD4リンパ球を増やす働きがあります)(文献7)。


Bその他

・アルギニンは動物および人でコラーゲンの生成を促進し、明らかに傷の治りを早めました(文献9)。

”このように、アルギニンは、免疫系を強化することによって、細菌感染症、ウィルス感染症(コロナウィルス、インフルエンザ、ヘルペスウィルスなど)、性感染症(HIV、クラミジアなど)などほとんどの感染症に防御効果を持つことが期待されます。また、傷の治りも早めます”

●現在、アルギニンサプリメントを常用している方からは、風邪を引かなくなった、歯周病が改善した、おでき(黄色ぶどう球菌による感染症)ができにくくなった、傷の治りが早くなったなどのアルギニンの感染症防御効果、創傷治癒促進効果が報告されています。
  私(古賀)も、以前は年に数回以上は(季節にかかわらず)風邪で熱を出し寝込んでいましたが、アルギニンを飲み始めてからは(もう25年以上も飲んでいます)ほとんど風邪を引かなくなり風邪で寝込んだことは1回もありません。また、歯周病による歯ぐきからの出血や膿、痔による出血と痛みに悩んでいましたがそれも治りました。

●アルギニンサプリメントをおすすめしたい方

・感染症にかかるのが怖い方、感染症でお悩みの方
・性感染症(エイズ、クラミジア感染症、淋病など)にかかるのが怖い方、性感染症でお悩みの方
・風邪をひきやすい方、風邪ひき体質を治したい方
・膀胱炎でお悩みの方
・歯周病でお悩みの方
・痔でお悩みの方
・傷の治りを早めたい方(術後、けが、火傷など)
・傷の治りが遅い方
(糖尿病性潰瘍、床ずれなど)など

・コロナウィルスに対する感染防御や重症化を防ぐことにも効果が期待できると考えられます

●アルギニンを摂取する場合の注意点
  これについては『
アルギニンサプリメントの正しい選び方』をご覧ください。


【文献】
(1)J. Surg. Res., 1988; 44: 658-663.
(2)Arch. Surg. 1987; 122: 784-789.
(3)Infect. Immun., 2001; 69: 7374-7379.
(4)Arch. Surg., 1999; 134: 428-433.
(5)Crit. Care Med., 1995; 23: 436-449.
(6)J. Crit. Care Med., 1990; 18: S149-153.
(7)Med. Hypoth., 1992; 38: 236-239.
(8)Minerva. Pediatr., 1997; 49: 537-542.
(9)J. Surg. Res., 1985; 38: 328-334: Surgery, 1990; 108: 331-337: Surgery, 1993; 114: 155-160.


 2.アルギニンはヘルペスウィルスなどのウィルスの増殖を抑制します

(1)NAITOらは、アルギニンが単純ヘルペスウィルスの増殖を直接抑制することを示しましたT Naito, H Irie, K Tsujimoto, K Ikeda, T Arakawa, and AH Koyama. Antiviral effect of arginine against herpes simplex virus type 1. Int. J. Mol. Med. (2009), 23, 495-499)

  単純ヘルペスウィルス(herpes simplex virus type 1 (HSV-1))(注1)を細胞(HEp-2細胞)に感染させ、in vitro(試験管内)でウィルスの増殖に対するアルギニンの影響を調べました(注2)。アルギニンは8mM付近からウィルスの増殖を抑制し、その増殖は25、35、50mM付近でそれぞれ1/10、1/100、1/1000に低下しました。
  同様に、アルギニンは他のウィルス(インフルエンザウィルス、ポリオウィルスなど)の増殖も抑制しました。


注1:単純ヘルペスウィルスには1型(HSV-1)と2型(HSV-2)の2種類があります。HSV-1は主として口唇ヘルペス、ヘルペス口内炎、角膜炎の原因となります。HSV-2は主として性的接触などによって感染し陰部ヘルペスの原因となります。
注2:ウィルスは単独では増殖できないので、試験管内でウィルスの増殖を測定するためにウィルスを特定の細胞に感染させます。


(2)動物モデルを用いてアルギニンの抗ヘルペス作用が検討されました(Ikeda et al., Arginine inactivates human herpesvirus 2 and inhibits genital herpesvirus infection. Int J Mol Med. 30, 1307 (2012). ; Ohtake et al., Arginine as a synergistic virucidal agent, Molecules, 25,1408 (2010))

  HSV-1によるウサギ角膜感染モデルにおいて、アルギニンの外用は感染の発生を抑制しました。また、HSV-2によるマウス性器(膣)感染症モデルにおいて、アルギニンの外用(膣内適用)は顕著な効果を示しました。



【考察】
  アルギニンに関するいくつかの安全性情報サイトでは、『ヘルペスウイルスは増殖の際にアルギニンを必要とすることが示唆されていることから、理論的には、ヘルペスの感染症を悪化させる可能性がある』とされています(例えば、国立健康・栄養研究所の「健康食品」の安全性・有効性情報の『アルギニン』の項を参照ください)。

  Beckerらの文献(Y. BECKER, U. OLSHEVSKY AND JULIA LEVITT. The Role of Arginine in the Replication of Herpes Simplex Virus. J. gen. Virol. (1967), 1, 471-478)によりますと、アルギニンは、@単純ヘルペスウィルスの増殖には必須の成分であること、A培養液からアルギニンを除くとウィルスの増殖は抑制されましたが、それにアルギニンを加えるとウィルスの増殖は促進されること、B培養液の中のアルギニンの濃度が高くなるとウィルスの増殖は促進されましたが、ほぼ0.105mMでウィルスの増殖は最大になり、それ以上アルギニンの濃度を高くしても増殖は促進されなかったこと、などが示されています。
  また、MIKAMIらは(T. MIKAMI, M. ONUMA AND T. T. A. HAYASHI. Requirement of Arginine for the Replication of Marek's Disease Herpes Virus. J. gen. Virol. (1974), 22, 115-128)、多くのアミノ酸がヘルペスウィルスの増殖に必要であり、その不足によってウィルスの増殖が抑制されたが、特にアルギニン、イソロイシン、チロシンの不足によってその増殖が強く抑制されたことを示しました。アルギニンについては、アルギニンが不足しているとき、ヘルペスウィルスの増殖は強く抑制されましたが、アルギニンを加えていくと増殖は促進され、アルギニンが0.06mMでほぼピークになりました。一方、6mM以上のアルギニンの濃度ではヘルペスウィルスの増殖は抑制されるように見えました。

  これらの結果と、上記のNaitoらの結果を併せて考えると、ヘルペスウィルスにとって、アルギニンや他のアミノ酸は、ウィルスが増殖するのに必要な栄養成分の一つと考えられます。そして、それが不足すると増殖は抑制され、これにアルギニン(や他のアミノ酸も)を補充すると増殖が促進されます。これは他の生物一般と同じです。他の生物でもアルギニンなどアミノ酸が不足すると成長が抑制されるどころか生命さえも脅かされることになります(生命の根源のタンパク質が作られなくなるため)。また、アルギニンなどのアミノ酸を補充すると成長が促進され、また生命が正常に維持されることになります。
  アルギニンについては、ヘルペスウィルスの増殖に最も適した濃度は0.06〜0.105mM付近です。そして、それより高濃度(8mM付近から)では逆に増殖は抑制されるようになり、25、35、50mM付近でそれぞれウィルスの増殖は1/10、1/100、1/1000まで低下しました。

  では、人ではアルギニンはヘルペスウィルス感染にどう影響するでしょうか。ヘルペスウィルスの増殖にはアルギニンは必須ですが、上に示したようにその増殖はアルギニンの濃度が0.06〜0.105mM付近でピークになります。一方、人の体の中(血液中や細胞中)でアルギニンの濃度は通常0.1〜0.8mMとされ(O. Eremin, L-Arginine: Biological aspects and clinical application, Chapman &Hall, New York, 1997)、この濃度はすでにヘルペスウィルスの増殖にとって最適の濃度となっています。では、アルギニンの摂取などによってアルギニンの体内濃度がより高くなったときはどうなるでしょうか。その時は、上記のデータから考えますと、ヘルペスウィルスの増殖は影響されないか、逆に抑制される(10倍以上高くなったとき)と考えられます。

  一方、アルギニンは免疫力を高めてウィルス(風邪ウィルス、インフルエンザウィルスなど)の感染を抑制することが知られています(Minerva. Pediatr, 1997; 49: 537-542)ので、ヘルペスウィルスについてもアルギニンは免疫系を介してその感染・増殖を抑制する可能性が高いと考えられます。実際、アルギニンは動物モデルにおいてヘルペス感染症を抑制しました(上記文献(2))。

  以上のことから、アルギニンを摂取することによって、『(アルギニンに関するいくつかの安全性情報サイトでいわれているような)アルギニンがヘルペスの感染症を悪化させる可能性』はほとんど無く、逆に免疫力を高めて、またアルギニンの直接作用によって、ヘルペスウィルスの感染・増殖を抑制する可能性が高いと考えられます。





  3.お知らせ

【ホームページ責任者】

古賀 弘
Eメール:kogahrs555@nifty.com

健康コンサルタント
薬学博士
日本抗加齢医学会正会員

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【参考図書】

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